専門ドクターに聞く【もりや耳鼻咽喉科】耳鳴り

2019年9月28日(土)

耳鳴りについて【もりや耳鼻咽喉科】守谷 啓司 先生にお話を伺いました。

守谷啓司先生

自分だけに聞こえる耳鳴り。生活に支障がないよう気にならなくさせるために。

耳鳴りは症状であり、病気ではありません。

耳鳴りとは、外からの音の刺激がないのに、耳の中で感じる音のことで、それが気になって仕方ないというものです。

原因の多くは加齢による内耳の変化で、50歳以上の方の10〜20%には耳鳴りがあるといわれています。内耳から脳神経に繋がり、音を認知する機能が徐々に変化することで耳鳴りを感じます。また、耳の怪我や疾患、音による刺激なども原因になります。ほかにはストレスによる自律神経失調症からの耳鳴りで、これは20代や30代など若い世代に多く見られます。時には脳や耳の疾患が隠れている場合もあります。

耳鳴りの治療は、苦痛度(ストレス)を減らして、雑音に振り回されない生活を送れるようにすることが目標です。

雑音を「気にしないようになる」音響を使った心理療法

治療は、耳鳴りによる脳への刺激を減らすことになります。TRT(耳鳴り再訓練療法)と呼ばれる音響を使った治療法で、ノイズジェネレーターもしくは補聴器を使います。いかに耳鳴りを意識しないようにするかという心理療法です。ノイズジェネレーターや補聴器は気軽に使い続けることができます。当院は、漢方などの内服治療も対応しています。

耳鳴りは本人以外、他者には聞くことのできない音です。誰も分かってくれないとあきらめることなく、一度ぜひ耳鼻科医に気軽に相談してください。生活の質を高める治療に一緒に取り組みましょう。

こんな時はすぐ相談を!

治療に使うノイズジェネレーターもしくは補聴器は購入すると高額なので、当補聴器クリニックの患者さんはほとんどがレンタルから始めます。見た目も小さく、慣れるとほとんど気にならないサイズなので、ぜひ一度装着感を試し、治療を検討してみてください。

守谷 啓司 先生

もりや耳鼻咽喉科:守谷 啓司 先生

福岡県出身。山口大学医学部卒業。同医学部附属病院、JA 山口厚生連長門総合病院耳鼻咽喉科、国立小倉病院耳鼻咽喉科医長などを経て1998年「もりや耳鼻咽喉科」開業。来院が困難な方への往診も積極的に行っている。

企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局

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