専門ドクターに聞く【大原ちか眼科】アレルギー性結膜炎

2019年9月28日(土)

アレルギー性結膜炎について【大原ちか眼科】大原 千佳 先生にお話を伺いました。

大原ちか先生

花粉の季節は、もうすぐそこ。アレルギーの検査や治療は眼科でも受けられます

どうにかしたい眼のかゆみ、まずは眼科で診察を

アレルギー性結膜炎には季節性のものと通年性のものがあり、どちらも眼のかゆみ、充血が主症状です。季節性のものはスギやヒノキの花粉が原因であることが多く、特定の時期にだけ症状が現れます。一方、通年性の場合、ダニなどに原因があることが多いですね。

アレルギー対策の市販薬もいろいろと出ていますが、自己判断での安易な利用は注意が必要です。カップ型の洗眼剤は、使用すると肌の汚れが目に入ってしまいます。市販の目薬も、効かない場合に点眼回数を増やしすぎると、涙に含まれる有効成分まで奪われてしまいますので、処方される点眼薬で適切な治療をおすすめします。いずれにしても、何か症状があればまずは眼科へご相談ください。

自分に合った方法でアレルギーに向き合う

アレルギー性結膜炎の治療では抗アレルギー薬を使った対症療法がメインになります。季節性のものに関しては、花粉の飛散が始まる2週間ほど前から点眼や服用を始めると、症状をかなり抑えることができます。今年の花粉飛散量は多いとの予測もありますので、心配な方は早めのご相談をおすすめします。

当院では、対症療法に加え、アレルギー自体を改善する根本療法を選ぶこともできます。その一つがアレルギー治療薬「ヒスタグロビン」を用いる方法です。週1,2回ずつ回注射することで、有効率は約50〜70%に及びます。

スギ花粉やダニに起因するアレルギーに対しては、治療薬を舌の下に置く形で服用する「舌下療法」も有効で、続けることでアレルギーの改善が期待できます。

このように、さまざまな治療法がありますが、まずは原因を特定し医師と相談のうえで、ご自身に合った治療法を選んでくださいね。

こんな時にはすぐ相談を!

眼には自覚症状を感じにくい疾患が 眼科専門医多いので、気づいたときにはかなり進行しているケースも稀ではありません。異常を感じたときにはもちろん、特に自覚症状がなくても年に一度は眼科を訪れるようにしましょう。一緒に老眼の具合や眼鏡のチェックなど済ませると安心です。

大原ちか先生

大原ちか眼科:大原 千佳 先生

東京都出身。東京女子医科大学卒業後、東京大学眼科学教室入局。東京大学付属病院分院、日本医科大学付属病院などの勤務を経て吉祥寺南町眼科院長を務める。2012 年、母の郷里である福岡へ移住し大原ちか眼科開院。

企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局

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