専門ドクターに聞く【福岡浦添クリニック】睡眠障害

2019年9月28日(土)

睡眠障害について【福岡浦添クリニック】山口 祐司 先生にお話を伺いました。

山口 祐司 先生

睡眠は脳のデトックス。人生の質を向上させる良い眠り、できていますか。

病気なのに怠け者と言われ…睡眠問題から鬱になることも

睡眠障害には多くの種類がありますが、その2割以上を占めるのが「不眠症」です。入眠困難や途中覚醒など覚えのある方も多いでしょう。次に多いのが昼間に眠くなる「過眠症」です。これは最近社会問題にもなっている睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、ナルコレプシーなど多岐にわたります。

他にも時差ボケなどが原因の「概日リズム睡眠障害」や夢遊病などの「睡眠時随伴症」があります。テスト中に失神するように寝てしまったり、病気なのに怠け者と言われ、そこから鬱になったりと、睡眠問題だけではなくなっています。今や眠りの質が生活の質を左右しているといっても過言ではないでしょう。

体内時計は約25時間?良い睡眠が健康の秘訣

当院では反復睡眠潜時検査(MSLT)を行っていますが、国内でもこの検査ができる施設は限られています。これは1日5回眠ってもらい、どのような状態で寝ているかのデータを1泊2日の入院で集めます。これらの詳細なデータを基に、患者さんに合った治療を行なっていきます。例えば、睡眠時無呼症候群の場合、「CPAP治療」と呼ばれる睡眠中に空気を送り込むマスクを着けて寝る方法などです。

開業して19年、2万人近くの方々の睡眠を診てきましたが、時代によって睡眠環境も変わりつつあります。最たる例は、スマートフォンの普及により深夜までそれを使うことで睡眠リズムが崩れる若者が増えたことです。1日24時間というのは定義として決められたことで、人間の体内時計は実は約25時間といわれています。体内で起こる時差をうまくリセットさせるのが、起きて太陽光を浴びることや朝食をとることです。起床時に爽快感を自覚できるかが良い睡眠かどうかのポイントです。

山口 祐司 先生

睡眠障害センター 福岡浦添クリニック:山口 祐司 先生

福岡県出身。自治医科大学卒業。浜の町病院、熊本大学、ハーバード大学医学部ベスイスラエル病院などで研鑽を重ね、2000年から「福岡浦添クリニック」院長。「グッドスリープ・グッドライフ」をモットーに日々診療を続けている。
日本睡眠学会専門医。

企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局

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