ボートレースとプロ野球、福岡を拠点に活躍する若手トップアスリートによる夢の対談!

2021年12月16日(木)

艇界最強女子を決める大みそか決戦・プレミアムGⅠ「第10回クイーンズクライマックス」が26日、福岡ボートで熱戦の火ぶたを切る。今年の獲得賞金上位12人が、賞金1500万円と女王の証しでもある黄金のティアラを懸けた白熱バトルを繰り広げる。3年連続出場の大山千広(25)は、11月のGⅡオールレディースチェレンジカップ(多摩川)で優出4着を決め〝滑り込み〟で大会出場を決めた。「地元だけにむちゃくちゃうれしい」と張り切っており、そんな大山と地元球団福岡ソフトバンクホークスの若武者・栗原陵矢(25)による同年代コラボによる対談が実現した。

◆栗原陵矢(くりはら・りょうや)1996年7月4日生まれの25歳。178㌢、78㌔。右投げ左打ち。福井県出身。春江工高から、2015年にソフトバンク入り。今季プロ入り後初の全試合出場を果たし77打点をマーク。自己最多だった昨季の73打点を上回った。東京五輪にも出場し、来季から巧打者がつけてきた背番号24を継承する。
◆大山千広(おおやま・ちひろ)1996年2月5日生まれの25歳。161㌢、46㌔。福岡県出身。近畿大学付属福岡高から、2015年5月、福岡で116期生としてデビュー。18年に最優秀新人。19年8月のプレミアムGⅠレディースチャンピオン(蒲郡)で初出場初Vを果たし、23歳6カ月の優勝は史上最年少の快挙だった。

成長した印象の栗原

―お互いの第一印象はいかがでしたか?
(栗原)本当に細い方ですね。それに本物の女子ボートレーサーや!と思いました。ボートレースは昔から知っていました。地元福井には三国ボートがあって、高校生三年の時に中島孝平選手が操縦するペアボートに乗って体験走行した経験もあるんです。もちろん、プロ入りしてからは舟券を買ってます。
 
(大山)宮崎キャンプで柳田悠岐さんを激励に行った時にお会いしましたよね。やっぱデカっと思いました。同い年なんですけど、当時お会いした時はまだ幼くて子供みたいな印象だったのに、いろんな経験をして成長したんだろうなと思いました。
大山選手は滑り込みで地元福岡でのクイーンズクライマックス出場おめでとうございます!大会を盛り上げるため栗原選手から応援メッセージお願いします。
(栗原)やっぱり大山選手にはフライングしないでほしいですね(笑)。
 
(大山)よう、知っとおねー!(笑)
 
(栗原)僕は今年一年はこれまで勝ってきたチームが勝てない苦しさを感じました。東京五輪も勝たなきゃいけないプレッシャーもありメンタル面で本当につらかった。でも、大山選手は直接ファンのお金を背負って勝負しているわけで、かなり大変でしょう。
 
(大山)お客さんのヤジとかは聞こえるのでキツい時もありますよね。でも、栗原さんも同じだと思いますよ。私も今年一年間本当に苦しかった。フライングもあり、どうしたら勝てるか分からなくなった。だから今年はメンタルを鍛える年なんだなと割り切っていました。
 

4番の自覚を持った

―二人とも同い年ですがが、チームも艇界も引っ張っていく意識はありますか。
(栗原)今年は途中から4番を打たせてもらってから打線の4番として意識持つようになりました。昨年は4番目の打順ぐらいしか思っていませんでした。でも、今年はコーチから『逃げはやめろ。4番の自覚を持って打席に立て、お前が打てば勝てるんだぞ』と言われたときにハッと目覚めました。
 
(大山)私はまだまだ上に強い先輩がいますから。私はもっと年代を重ねてからだと思います。
 

 

―二人ともオフは何をして過ごしていますか?
(栗原)髪切りに行くぐらいですかね。金髪に染めてチャラチャラしすぎですかね(笑)。食事はデリバリーが多いんですよ。たまに柳田さんちに行って、ごちそうしてもらって、そのまま泊まって球場入りしたこともあります。
 
(大山)ボートレーサーは先輩と過ごすことが多いので、お話を聞いたりかわいがってもらっています。
 

年末は私が稼がせてあげます

―栗原選手は舟券の調子はいかがですか?
(栗原)ひどい状態です。宮崎キャンプでも場外舟券場に行くけど〝読み〟がですね。年末は福岡ボートで稼がないと…。
 
(大山)年末は私が稼がせてあげますよ。
 
(栗原)おおー、それはぜひお願いします。
 
 
―栗原選手はボートレースでどんなところを見ていますか?
(栗原)周回展示はバリ見るっすよ。本当は難しいんでしょうけど、出とるなーって、それで買いますよね。自分も調子いい時に、年1、2回ゾーンに入ったらボールがゆっくり見えて必ず打てますからね。ボートレーサーもそんな時はないですか?
 
(大山)フライングする時は見えてない時ですから。ただ、そんなゾーンに入るような経験は、まだないです。
 

大山には攻めるレースを期待

―来年の目標は何でしょうか?
(栗原)一軍に出場できるようになって3年目です。来年は何よりチームが勝てるようにしたい。同時に体づくりのために一人暮らしをちゃんとして料理とかできるようになりたい。
 
(大山)私は来年は絶対にフライングを切らず、余裕を持って年末を迎えたい。それにグランプリシリーズやSGに行く権利を確保して、勝率や優勝回数を意識したいですね。勝率上げて1600人中52人だけ行けるダービーにもぜひ行きたい。
 
―クイーンズクライマックスは12番目に滑り込んだが。
(大山)こんなにうれしかったことはありません。みんなから、あんなにうれしそうな姿は初めて見たと言われました。せっかく、地元福岡での開催なので優勝したい。栗原選手、私の舟券を買ってくださいよ。
 
(栗原)大山選手を応援します。家の近くの神社に行って必勝祈願をしてきます。ぼくは地元の三国ボートで大山選手の優勝を見ることになると思うけど三国に飛び込んで〝ひとり水神祭〟をやります。大山選手には攻めるレースを期待しています。
 
 
 

第10回クイーンズクライマックス(プレミアムGⅠ)

開催日:12月26日(日)~31日(金)
場 所:ボートレース福岡(福岡県福岡市中央区那の津1丁目7−5)

今年の獲得賞金上位12人が、賞金1500万円と女王の証しでもある黄金のティアラを懸けた白熱バトルが期待される。

レース公式サイト:https://www.br-special.jp/202112PGI22/

BR福岡公式サイト:https://www.boatrace-fukuoka.com/

【メモ帳から(取材後記)】

 大山千広選手はテレビやユーチューブで見た印象通り、アイドルにもなれるほど美しさを備えていた。一方、栗原選手は2年ほど前に球場で見た時より大人びたというかプロ野球選手らしい風格を備えていた。
対談でも大山選手まで「栗原選手は以前会った時と印象が変わった」と話していたが、やはりそうだった。東京五輪と今季一軍でのフル出場。キャリアを重ねでプロ野球人としての自覚もより深まったのだろう
大山選手も天才少女から艇界を引っ張る次代の女王として、来年はより風格を備えるのだろう。
福岡ボートでのPGⅠ第10回クイーンズクライマックスで大山は今年の憂さを一気に晴らし、ぜひとも優勝して黄金のティアラを戴冠してほしい。栗原選手にはホークスの歴代巧打者たちが付けた背番号「24」とともに、より一層羽ばたくことを期待している。

 
カテゴリ:ボートレース