自然の案内人

山頂から対馬のリアス海岸の絶景を望む
人気の城山・金田城トレッキング

 浅茅湾の南岸に突き出した「城山(じょうやま)」には、667年に築かれた「金田城(かなたのき)」があり、当時は東国から召集された防人たちが国防の最前線として配置されていました。そんな城山は今、トレッキングの場としても人気のあるスポットです。
 人気の理由は古代山城の遺構に触れられること。金田城は城山の地形を利用しつつ、周囲を石壁で固めて外敵の侵入を防いでいました。現在も城の内部と外部を結ぶ城戸の遺構があり、1350年前の姿を振り返ることができます。また、対馬固有の植物が観察できることでも有名。朝鮮半島と対馬のみに自生する夏のハクウンキスゲや対馬固有種で秋に咲くツシマギボウシなどにも出会え、多くの研究者たちがここを訪れます。対馬の歴史をガイドする「対馬観光ガイドの会やんこも」とトレッキングすれば、楽しさも倍増すること請け合い。

対馬観光ガイドの会やんこも

対馬観光物産協会内に事務局を持つガイド団体で、朝鮮通信使コースなどを設けた「まち歩きガイド」や対馬の山を登る「トレッキングガイド」などを実施。「やんこも」とは対馬方言で「たくさん、何度も」という意味。

対馬の新たな担い手として県外・市外から
意欲のある人材を受け入れる制度

 対馬市では2011年から県外から専門的な知識や技術を持つ人材を積極的に受け入れる「島おこし協働隊」を設置。対馬に移住する協働隊経験者も多く、「daidai」の齊藤さんもその一人。そんな齊藤さんの友人で、現在協働隊の一人として活躍する吉原知子さんに活動内容と参加のきっかけについて伺いました。
「私は馬が大好きで、学生の時もポニーを飼っているところに入り浸っていました。東京では獣医をしていたんですが、どうしても馬に関わりたいと思っていて、いつかは在来馬にも携わりたいと考えていたんです。ただ窓口もわからないので悶々としていたのですが、ある日齊藤さんに勧められたのを機に対馬に移住しました。対州馬に深く関わったのは移住してからです。今は対州馬の“何でも屋”で、治療もしますし、子どもたちとのふれあいの場作るなどの企画も立てます」。

対馬島おこし協働隊

島おこし協働隊とは、対馬の活性化に新たな風を吹かせようと、平成23年4月に設置された市の組織。都市出身の意欲と専門性あふれる人材を積極的に受け入れ、「島おこしの新たな担い手」として、最長3年の任期で任用される。

  • 住所 対馬市厳原町国分1441
  • 電話 0920-53-6111
  • Facebook @tsushimarangers